「復活の日」小松左京はコロナパンデミックを予言していたのか~NHK「アナザーストーリー」より

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昨日の晩(2023年9月1日)NHKで「アナザーストーリー~『復活の日』の衝撃 コロナ予言の書」というのを放送していた。

「復活の日」は小松左京さんが1964年に書き下ろした日本の長編SF小説の第一作である。

映画版の物語は1982年にアメリカが開発した致死率100%の生物兵器MM―88が事故により大気中に漏れてしまい人類がほぼ滅亡する、というもの。

ウィルスだけでなく大地震、核ミサイルによる恐怖も描かれておりパニックのオンパレードといった内容の映画だったが、当時の映像技術と予算の関係からパニックの場面は少なく、もっぱら、ごく少数生き残った人類が生き残ろうとする物語なのであった。

とはいえ当時の日本映画としては破格の32億円とも言われている巨額な予算は本物の軍用潜水艦(さすがに原潜ではなかったが)をレンタルし、本当に南極の海でそれを潜らせた。またぼろぼろの衣装をまとった草刈正雄さんを連れて北米から南米の南端までのロケを行った。政情不安な地域や未開の地もありとても危険なロケだったらしい。

昨夜のNHK「アナザーストーリー」では、著名な学者さんらが小松左京さんの「復活の日」におけるディテールの正確性や先見性に対する驚愕の思いを紹介していた。

なにしろ、この小説が書かれた1964年には日本にはまだウィルスという概念もなく、もちろん当時はインターネットもなく、著名な論文や洋書が日本に届くのも3~4カ月遅れというありさまだった。

そんな状況の中小松左京さんは当時日本で唯一新しい論文や洋書が読めるアメリカプレスセンター(現在の赤坂プレスセンター)に通い詰め、論文の期になる部分を原文のまま書き写して情報を仕入れる作業をしていたとのこと(当時はコピー機もなかった)。

そんな気の遠くなるような取材を繰り返し、小松左京さんは「復活の日」を書きあげた。

特筆すべきことは、殺人ウィルスMM―88を、1964年当時、世界でもまだ発見すらされていなかった「タンパク質にパッケージされていない核酸(遺伝子)」という仕様にし、伝染性と致死性を高めたことである。

世界で「タンパク質にパッケージされていない核酸(遺伝子)」が発見されたのは1968年のことらしい。

小松左京さんというSF作家の、その恐るべき「仕事」にあらためて驚いたのだった。

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こちらはコロナ禍のテレワークだった頃に書いた「復活の日」の記事【映画のネタバレがふんだんにあります】

なお、小松左京さんは1970年に有名な「日本沈没」も発表したが、1995年の阪神淡路大震災の際、「被災の実態を記録しておくのがわたしの義務」と強迫観念に駆られて取材をし続け、最後は「うつ病」になってしまったというエピソードも紹介していた。

その後体調が優れない日々が続き、2011年の東日本大震災の5か月後に他界した。

なので小松左京さんは新型コロナのパンデミックを実際に目にすることはなかったのだ!

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