島根・鳥取で発生した震度5強地震と「ひずみ集中帯」の意味と「ひずみ集中帯じゃあっ!」な女子アナさんのLINEスタンプ
LINEアニメスタンプ(非公式)
島根・鳥取で発生した震度5強地震と「ひずみ集中帯」の意味
はじめに
2026年1月6日未明、島根県東部を震源とする地震が鳥取県西部でも震度5強を観測した。この地震は被害こそ限定的であったものの、震源の浅さや広域に揺れが伝わったことから、各地で揺れの強さについて注目が集まっている。地震は内陸直下型であり、気象庁は余震活動への注意を呼びかけている。AP News
観測地震を説明する際に、専門家や報道では「ひずみ集中帯」という言葉が使われるようになっている。国土地理院や大学教授によると、日本海側の山陰沿岸には地殻変動が特定方向に集中する領域が存在し、ここで地震活動が生じやすいという。気象庁データ
本稿では、この「ひずみ集中帯」が示す意味と、今回の地震が今後の大規模地震や南海トラフ巨大地震との関連性を持つのかどうかを、気象庁や東京大学など研究者の見解を踏まえて考察する。
1. 山陰地方の地震活動と「ひずみ集中帯」とは何か
1.1 山陰地方の地殻ひずみの特徴
日本列島の地震活動は、主にプレート境界型と内陸型に分かれるが、山陰地方のような日本海側沿岸ではプレート運動の影響を受けつつもプレート直下の境界が不明瞭な地殻変動が起きている。この地域では、東西方向の圧縮力が長年にわたりかかっており、地殻にひずみ(応力)が蓄積される。このような蓄積が特定ルートに沿って高くなる領域が「ひずみ集中帯」と呼ばれるものである。気象庁データ
京都大学防災研究所の西村教授の解析によれば、鳥取県周辺では地殻変動データ(GNSS)が東西圧縮を示し、地震発生域も直線的に分布している。これは活断層が1本で大きく明瞭に見えるのではなく、複数の短い断層が関与して地震活動を引き起こしやすい環境が形成されていることを示す。気象庁データ
1.2 過去の山陰地域の地震とひずみ集中帯
実際に、2000年の鳥取県西部地震(M7.3)、2016年の鳥取県中部地震(M6.2)は、いずれもこの地域のひずみ集中帯付近で発生している。今回の震源域は過去の震源分布と近く、専門家は「まったく偶然ではない」と述べている。はたらく!猫リーマン
ここで重要なのは、「ひずみ集中帯」は地震活動が活発なゾーンであるという理解であり、ひずみ集中帯内で個々の地震が発生すること自体は特異な現象ではないという点である。これまでの活動の活発さは、この領域が将来も地震を繰り返す可能性があることを示しているのである。
2. 今回の地震が大きな地震の前兆か――気象庁の立場
気象庁では、個々の地震がさらに大きな地震に繋がるかどうかを長期的な確率で評価する。今回の震度5強クラスの地震に関して、現時点で南海トラフ巨大地震の即時の引き金となる兆候はないというのが基本的な立場である。
気象庁は、地震発生後に「余震活動や関連活動に注意」と呼びかけており、通常の余震活動が続く可能性を示しているが、これは直近数日〜数週の局所的な活動予測である。南海トラフ巨大地震などの長期的な大規模地震は、プレート境界の状態や大規模なひずみ蓄積を別個に評価する必要があり、単独の内陸地震が直接の誘発因子となるとは判定されていない。
南海トラフ巨大地震は、東海道・四国南岸沖のプレート境界で蓄積したひずみによって起こると想定される巨大地震であり、その発生確率は基本的に数十年スケールの評価に基づいている。気象庁や中央防災会議の試算では、30年以内に南海トラフでM8クラス以上の巨大地震が発生する確率は70〜80%とされる。Reuters
しかし、重要なのはこの確率は既知のプレート境界付近のひずみ蓄積に基づいた評価であり、今回の山陰地方の地震がこれを直接加速したという根拠はないという点である。
3. 東京大学や研究者の立場――内陸型地震と巨大地震の関連性
3.1 東京大学地震研究所ほかの知見
東京大学地震研究所を中心とした地震学・地殻変動研究では、「ひずみ集中帯」といった概念は、広域のひずみや地殻変動を高精度に測定するための枠組みとして研究されてきた。これは、地震学が単一断層だけで説明できない多様な応力状態を解明するための重要なモデルである。東京大学 環境研究所
一般に、地震は応力解放現象であるという観点から、既存のひずみ集中ゾーンで起きる地震は、その局所的な応力解放として理解される。応力解放は、他の断層や別のひずみ域への影響を持つことはあるが、プレート境界における巨大地震スケールのひずみとは物理的なスケールが異なる。
3.2 地震相互作用とストレス転送の限界
研究者は、地震が地殻内ストレスを他の領域に「転送」し得ることを認めつつも、それは通常近接領域に限られると説明している。例えば、関東内陸の地震が東海地震を誘発する可能性を示す科学的根拠は非常に弱い。同様に、島根・鳥取の地震が遠く離れた南海トラフの応力状態に直接作用する証拠は現在のところ無い。
これは、巨大地震と局所内陸地震が異なる断層機構・地殻条件・スケールを持つことと整合的である。巨大地震は数百キロにわたる断層破壊が関わるが、今回の地震の規模と断層範囲はそれとは比較にならない。
4. 結論:今回の地震と南海トラフ地震の関連性
4.1 今回の地震は局所的な内陸型活動
島根・鳥取の震度5強地震は、山陰地方のひずみ集中帯と呼ばれる地殻ひずみが蓄積しやすい稜線域で発生したものである。過去の大きな地震がこの付近で起きていることは事実であるが、それはこの領域が地震活動の高い地域であることを示すに留まる。気象庁データ
4.2 南海トラフ巨大地震への影響は限定的
気象庁・研究者の立場から言えば、今回の地震が南海トラフ巨大地震のトリガーになる可能性は現時点で否定されている。巨大地震予測は別個の地殻応力解析と長期確率評価に基づくものであり、内陸地震がこれに直結することを示す科学的証拠は存在しない。Reuters
4.3 リスク評価と日常備えの重要性
ただし、ひずみ集中帯の存在は今後も地震活動が繰り返されやすい環境であることを示すものと理解すべきである。地震リスクは日本全国で常に存在するため、地域ごとの備えや耐震対策、災害時行動計画の整備が不可欠である。
150x150px

