矢沢永吉さんのイラスト
不滅のロックスター
(注)あまり似てなくて申し訳ありませんが・・・。
1968年、不幸な少年時代を過ごしビートルズに憧れ横浜へ。
その後ロックンローラーとなり「神」と崇められるまでになる。
矢沢さんの活躍を二行で書いてしまう人はほかにいないだろう。しかしわたしがこの人の活躍についてあれこれ書いてもなにも価値がないことはわかっている。超大ヒット曲だった「時間よ止まれ」しか歌うことのできないわたしに「ヤザワ」を語る資格などないのだ。
わたしの独自の分類において矢沢さんは「偉人」に分類される。三宅一生さんや中富鎌足さん、足利尊氏さんや坂本龍馬さんと同じ分類である。
年代やジャンル、そういったものを全く無視してカテゴライズすることはたまに役立つこともある。坂本龍馬と矢沢永吉をどういう尺度で比べるのか?それは見たものの自由である。坂本龍馬と矢沢永吉と共通する点は何か? それはたぶん、「自分の思うがままに生きた」といういことではないだろうか。
それは「自由に」と呼べるのかもしれない。坂本龍馬は幕末の窮屈な身分制度、矢沢永吉は不幸な少年時代を過ごしたという大まかに言って「差別」。この両者は「差別」という逆境を乗り越えて常識では考えられないステップへと飛躍した「超人」なのであった。
わたしにはそれが全くできていないのでよーくわかる。
ところで、矢沢さんのファンは矢沢さんになりたがる人が多いことで有名だ。物まね芸人もやたら多い。そして物まねをする前から誰の物まねだかわかってしまう。
わたしの嫁が昔仕事で地下鉄東西線に乗っていたときのこと。周囲の様子がどうもおかしいので見回してみると周りの多くの人が皆男性でオールバックに白いスーツを着ていたという。
太いの細いの、大きいの小さいの、それらの人々は皆九段下で降りたという。そしてその日は矢沢さんの武道館コンサートが行われていた。
皆、外見から矢沢さんに近づこうとしてるのかもしれないが、矢沢さんのすごさとは、やはりその内面にあるのではないだろうか・・・。
矢沢さんはかように大成功を収めているが、その道は決して平たんではなかった。
火事や詐欺、その他トラブルに数多く見舞われた。しかしただの一度もくじけることなく、トラブルを乗り越えてきたのだ。
金額的に最も大きかったのはオーストラリアで詐欺にあった(元部下の横領)34億円だ。
あり得ない金額。それも一人で。
矢沢さんはそれを返し切った。ギターと歌で。すごすぎる。
資本主義社会の中でこれほどの優等生はおるまい。
矢沢さんは2005年までに借金を返済し、赤坂に5階建てのスタジオまで建てたという。
そして、
「また新しい借金ができてしまった」
と言って笑ったという。
とてつもなく前向きな人なのだろう。さすが「神」と崇められるだけのことはある。格好良すぎる。