柳生石舟斎 vs 宮本武蔵 のGIFアニメ
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江戸幕府の剣術指南役で柳生新陰流継承者である柳生石舟斎と宮本武蔵との対決。
石舟斎の強さに打ってかかれない自分の弱さを、前の晩の乱痴気騒ぎのせいにしている武蔵。
恐るべし、柳生石舟斎・・・、のパロディ。
吉川英治さんの原作をもとに井上雄彦さんが「バガボンド」を描いている。
お二人の武蔵と石舟斎の描き方は荘厳だ。
井上雄彦さんは吉川英治さんの原作にかなりアレンジを加え、現代のわれわれでも理解可能なかたちにつくりかえている。
ここまでくると実存した宮本武蔵とは全く関係ないのかもしれないが、それでも「物事を極めることとはなにか」といった普遍的なテーマについての井上雄彦さんなりの回答が込められた人間ドラマとなっている。ただただすごい。
わたしは岡山県の美作にある宮本武蔵生誕の地、宮本村に行ったことがある。
「宮本武蔵生誕の地」という石が置いてあった。
この地にいたころの武蔵は手の付けられない凶暴な悪童で、関ケ原の合戦に敗れて帰ってきたときに沢庵和尚に捕獲され、姫路城に送られる。つまり、ただ単に生まれ故郷というだけでなく、新免たけぞうが宮本武蔵になるべく、スタートした地でもあるのだ。
吉川英治版宮本武蔵にはまっていたわたしには、その地に立つだけで十分だった。
なんだか得体のしれないパワーをもらえた気になった。
吉川英治さんにしろ井上雄彦さんにしろ、ひとに感動を与え、なにか気づきを起こさせる、かなりな特殊能力の持ち主である。